信託の仕組みでカードビジネスの資金調達を支援

カード会社が保有するカードキャッシング債権を裏付けとした信託受益権を発行

カード会社の資金調達ニーズ、および資金調達方法の多様化を図りたいニーズに対して、信託を活用した証券化手法で応えた事例です。委託者であるカード会社が保有するカードキャッシング債権を裏付資産とした信託スキームで資金調達の多様化を実現しました。

スキーム図

委託者であるカード会社は、保有するカードキャッシング債権を受託者である弊社に信託し、優先受益権、劣後受益権、セラー受益権を取得します。カード会社は、証券会社を通じて優先受益権を機関投資家へ譲渡することで、速やかな資金調達を実現することができました。

このケースの特長

このケースでは、主に以下の理由から信用力が高いスキームを組み立てることができ、格付機関2社(ムーディーズ、S&P)からAaa、AAAの格付が付与されています。

  • 1.裏付となるカードキャッシング債権は、母数が多く分散しているためリスクの低減が図れる。
  • 2.優先劣後という構造によって信用が補完されている。
  • 3.早期償還を発生させるトリガー条項(発生条件を定めた条項)が設定されている。
  • 4.金利変動など様々なリスクに対応するために現金準備金を積み立てている。

このスキームのメリット

  • カード会社はカードキャッシング債権を信託し、信託受益権を譲渡することによって資産をオフバランス化できます。
  • 機関投資家はトリプルA格付けという信用力の高い商品に投資することができます。

掲載日:2009年7月10日